咽頭がん

胃内視鏡検査は、食道や胃・十二指腸の粘膜を観察する検査です。しかし、それだけではありません。内視鏡スコープを使った咽頭や喉頭を観察することも可能です。
飲酒や喫煙は、口腔から食道までのがんのリスクを高める習慣で、特に喉から食道の領域では、がんが複数発生するケース（領域性発がん）もあります。そうならないためには、早期発見・早期治療が大切です。当院では、胃内視鏡検査で咽頭や喉頭の状態も観察し、異常がないかをチェックします。

咽頭がんを早期に発見する方法として、耳鼻咽喉科領域で用いる喉頭鏡と、胃内視鏡検査があります。喉頭鏡は細いため、細かいところまで届くことが可能という利点がありますが、レンズが小さく画質に制限があり、早期の咽頭がんが見えないこともしばしばあります。近年では内視鏡の機能や医師の検査技術が向上しているため、内視鏡検査で咽頭がんや喉頭がんを早期に見つけることが可能になりました。内視鏡機器に特殊光や拡大機能、画像処理機能などが搭載されたため、細かい部分まで観察することができるようになっております。早期のうちに発見される咽頭がんの９割以上が胃内視鏡検査で発見されるという報告もあります。当院の院長は、消化器系の疾患や内視鏡検査の専門医であると共に、東京大学医学部附属病院での早期下咽頭がんに対する早期発見・内視鏡治療のリーダーとして牽引してきた経歴を有し、正確な検査を行うことができます。
内視鏡検査では、疑わしい部分の組織を採取することもできます。採取した組織を病理検査によって、がんか否かを確かめることが可能です。がんと診断された場合には、CT検査やMRI検査、超音波検査などを通して、がんの進行度や転移の有無を調べていきます。進行度は、第Ⅰ期から第Ⅳ期までに分けられます。第Ⅰ期や第Ⅱ期は早期がんであり、第Ⅲ期や第Ⅳ期は進行がんです。また進行度は、がんの大きさや首のリンパ節への転移の状況などによって決まります。CT検査やMRI検査が必要な場合は、連携する医療機関にご紹介いたします。