下痢は出ないけど腹痛がある、
痛み止めを飲んでから
腹痛がひどくなった
下痢はないのに腹痛が続く場合、消化器系のトラブルや他の内臓疾患が関係している可能性があります。特に、痛み止め(鎮痛薬)を服用した後に腹痛が悪化した場合は、薬の副作用や胃腸の過敏反応が考えられます。このような症状が続く場合、自己判断で薬を続けるのではなく、医療機関で診断を受けることが重要です。
よくある症状
この症状には以下のような特徴が見られます。
特に、痛み止めを服用後に症状が悪化する場合は、胃粘膜のダメージや消化管への影響を疑う必要があります。
腹痛の持続
食後や空腹時に痛みを感じることが多いです。
腹部の張りや不快感
ガスが溜まっているような感じがあります。
胃のむかつき
吐き気を伴うこともあります。
食欲不振
食事をすると痛みが増す場合があります。
痛みの部位が一定
みぞおちや下腹部など特定の部位に痛みを感じます。
考えられる原因
このような症状の原因として、以下のものが考えられます。
消化器系の疾患
腸のトラブル
腸閉塞(軽度のもの)
消化管の動きが鈍くなり、ガスや食べ物が詰まりやすくなります。
痛み止めの影響
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
アスピリン、イブプロフェン、ロキソニンなどの薬剤が胃の粘膜を刺激し、痛みを引き起こすことがあります。
アセトアミノフェン
(カロナールなど)
比較的安全ですが、過剰摂取や長期間の服用で胃腸への負担になることがあります。
検査
この症状が続く場合、以下の検査が行われることがあります。
血液検査
炎症反応や貧血、臓器機能の異常がないかを調べ、腹痛の原因を絞り込みます。痛み止めの影響による胃腸障害や出血の有無も間接的に確認できます。
腹部超音波検査
肝臓、胆のう、すい臓など腹部臓器の状態を確認します。胃腸以外の病気による腹痛の可能性を探るために行われます。
便潜血検査
便に混じった目に見えない微量な血液を調べる検査です。胃腸の出血を見逃さず、痛み止めによる消化管出血の可能性を評価するのに役立ちます。
治療
治療方法は原因によって異なります。
薬の変更や中止
痛み止めが原因の場合、他の鎮痛剤に変更するか、一時的に中止することが推奨されます。
胃薬の使用
プロトンポンプ阻害薬(PPI)
胃酸の分泌を抑え、胃粘膜を保護する薬です。(例:オメプラゾール、ランソプラゾール)
H2ブロッカー
胃酸の分泌を抑制する薬です。(例:ファモチジン)
制酸剤
胃酸を中和する薬です。(例:アルミニウム・マグネシウム系の薬)
食事療法
刺激物(香辛料、カフェイン、アルコール)を避け、消化に良い食事(おかゆ、うどん、ヨーグルト)を摂るようにしましょう。また、小分けにして食事をすることもおすすめです。
よくある質問
どの痛み止めなら腹痛が起こりにくいですか?
胃にやさしいとされるアセトアミノフェン(カロナール)が比較的安全です。
市販薬で対応できますか?
軽度の症状であれば、胃薬(PPIや制酸剤)を試すのは有効ですが、長引く場合は医療機関を受診してください。
痛みが強くなった場合、どうすればよいですか?
痛みが激しい場合は胃潰瘍や腸閉塞の可能性があるため、すぐに受診してください。
どれくらいの期間、様子を見ればいいですか?
1週間以上症状が続く、または悪化する場合は医療機関を受診してください。